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高田に会った次の朝の写真。雨の中には朝陽があった。
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Page4 雨の日
四月十六日は久しぶりの雨だった。今井は授業の合間に亀川に下がり、バスで杉の井パレス近くにある「霊泉寺」というバス停で降りた。杉の井パレスの方は霧がかかっており雨もパラパラと哀しげに降っている中、今井はカバンの中をごそごそとあさりスケジュール帳を出して高田邦夫さんの住所を確かめた。 「今から高田さんに会えるのか」 電話を受けたとき、電話の相手は高田だった。高田は丁寧に自分の自己紹介をし、手紙をありがとうございました、と重い声でいった。 「私は体調が悪いので、朝と夜はなかなかお会いすることができません。その日によっても体調が変わるので、なかなかお会いするのは難しいかもしれません」 と僕は少しゆっくりと答えた。本を読む限り、八十歳を超えている高田の体調がよくないのはある程度予想していた。 「それではどうでしょう、もし高田さんの体調がよろしい日にお電話をいただけないでしょうか?昼間でしたら時間を明けることができる日もありますので」 わかりました、と高田は少し弱く重い声で言った。ぶつりと電話が切れて少し後味の悪い電話の終わり方だったので、どんな人だろう、と今井は思った。そして、今日が四月十六日月曜日だった。 今井は住宅街を歩きながらすぐに「高田邦夫」という表札を見つけ、チャイムをならして自分の名前を告げた。すると、ドアが開けられ女性の方が玄関に立っていた。 「すいません、突然お邪魔して。僕はAPUの学生の今井です」 そう言われて女性の方は、おじいちゃん、来ましたよ、と玄関のすぐ左にある部屋の戸を開けて言った。 「どうも、わざわざありがとうございます」 高田は電話で話したときとはまったく違い、目が大きく見開き話し方もしっかりした優しい年配の方、というのが今井の最初の印象だった。そして、この人が本に書いていたような経験をくぐり抜けてきたのか、と単純に思った。 |
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記者:今井紀明 |
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