
![]() 山奥にたたずみ客を待つ山小屋。 |
泉人三人は道なき道を進み、舗装されかけの道をひた進み、やっとの思いで塚原温泉に到着した。そこにはいかにも歴史がありそうな館があり、温泉の湯気が漂っていた。
寒さの中、バイクで走り続けた三人の体は冷え切っていて、温泉の温度が嫌に熱く感じた。夫婦経営の塚原温泉は、ちょっとしょっぱい酸性だった。いやちょっとどころじゃない。かなりしょっぱく、目に入ると目の仲の水分を全て持っていかれそうなくらい強烈な刺激がある。そう、この温泉は酸性の硫酸塩泉で、温泉の中でも珍しい強酸性の温泉。 |
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| この温泉は大正時代に発見され、当時は徳川侯爵家、東宮様も御用達にしていた。そんな強酸性の温泉にこけた三上が入ると、たちどころにさっきできたかすり傷にかさぶたができて、彼の傷を瞬時に癒した。塚原温泉について書かれている記事にも「傷忽ちにして全療す」といった具合に紹介されていた。風呂上りも体はぽかぽかとして気持ちよかった。番台の方にお礼を言いに行くと、火口を見たほうがいいと薦められ、泉人一行は予期せぬ登山を開始した。 頂いた温泉卵を頬張りながら、おじさんが作ったという抜け道を抜けていく。山登りのつらさなんて忘れてしまうくらいに温泉卵がおいしかった。香ばしい香りと、ゆで卵の味がなんとも言えない。そうこうするうちに火口に到着。 |
![]() 山道の途中にあり、人間の影響力はほとんど及ばない大自然。 |
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![]() いまだに活発に動き続ける台地の穴。これが温泉の源だ。 |
火口はとても大きく、そこら辺の地獄とは比べ物にならなかった。ボコボコと湧き上がるマグマと、火口から漂う硫黄の匂い。三人は自然の力を目の当たりにした。 今回の温泉取材は取材でなくとも是非一度は行きたい温泉だった。人の優しさ、自然の力、お湯の凄さ、多くのことを体験できた。寒さも忘れるようなひと時を過ごした三人は帰路に着いた。 | |
塚原温泉 ・営業時間 ●その他 ●入浴の際の注意 |
![]() これこそ本物の地獄かもしれない。 |
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取材: 立命館アジア太平洋大学 泉人会 |
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